Relation

May 9, 2016

その出来事は、瞬きをした肉体的な光と闇の「時」の交換に現れたのではないかと思う程突然私の眼前で展開され、わずか数分で輪雲は紺碧の青空に溶けていったのである。言うならば山の上に大きな雲のサークルが出来ただけの話ではあるもののそこにはいくつもの出来事が折り重なって存在しているはずである。山の傾斜や経度、緯度、斜面に育つ樹木や蒸気、雲の厚さ、風向きと風速、温度や湿度、湖の位置との関係性云々。複合的な事情が一瞬の「点」に集約されてから散開していく模様であったのであろうと推測できる。そしてその瞬間に自分も発生した環境にいたという事実。同じ偶然の重層が起こり、同じ事象が再び自分の経験となりえる確立はかなり低いとおもえるのである。

  Photo: Yuji Kobayashi

 

 

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